


▲ツムラ ライフサイエンス株式会社の石澤さんは、入浴剤が人間の体にどのような効果を与えるかを研究している。
「入浴剤の主な役割は温熱と清浄作用です」とツムラ ライフサイエンス株式会社商品開発部の石澤太市さん。今回のテーマはデトックス。体を温め汗を出す温熱作用を高めるには、どのような成分が有効なのか。
「硫酸マグネシウムや炭酸ガスは血流を促進する作用がありますし、食塩は皮膚表面に付着し入浴後の温熱効果を高める作用があります。天然の植物、たとえばショウブには血流促進の効果が認められていますし、ユズも体を温める効果があります」。
日本浴用剤工業会発行の「にゅうよくざいハンドブック」を見ると、入浴剤入りのお湯とさら湯の場合の皮膚の表面温度や血流量の違いは明らか。入浴剤の体を温める効果は、汗をかく=デトックスにも有効であるといえる。

ところで温泉と入浴剤の湯とはどう違うのか?たとえば温泉1リットル中に1gの成分が含まれた一般的な温泉と、同程度の濃さのお湯を作るには、普通の家庭風呂(ユニットバスで約200リットル)に大量の入浴剤を溶かす必要がある。これは家庭では無理がある。
温泉の効果が高いのはわかるが、気軽に出かけるのは難しい。
「ですが、お湯につかるだけでも、水圧、浮力、温熱という物理的作用が働き、血行や新陳代謝の促進につながるんです」と石澤さん。同社の調査によると、近ごろシャワーしか浴びない人が増えているとのこと。「まずはお湯につかってほしい」と石澤さんは強調する。
では家庭でのお風呂の上手な入り方は?「低めの湯温でゆっくり入浴すれば、体が内部から温められます。入浴剤は、さら湯をより温泉に近づけ、いい汗をかくことのお手伝いができるのです」
(図1)皮膚表面温度(日本浴用剤工業会「にゅうよくざいハンドブック」より)
(図2)血流の増加(日本浴用剤工業会「にゅうよくざいハンドブック」より)